またうつむいてモジモジしている美保を見て一美は面白いオモチャを見つけた子供みたいな心境になっていた。

美保の方からあんな話題を出してきたということは、たぶん気になる異性でもできたんだろう。

その相談をしたいけれど恥ずかしくてできない。
そんなところだろう。

「美保、顔が真っ赤よ? どうしたの?」
「えっと、あの……」

まだモジモジしている美保に一美は微笑みかける。
美保が誰のことを好きになったのか、気になり始めていた。

「もしかして、好きな人でもできた?」
そう尋ねると美保は耳まで真っ赤にして驚いた表情を浮かべた。

なんでわかるの!?
と、顔に書いてある。