「あ、そう」
それでも電源を入れようとしない一美は本当にご立腹みたいだ。

なんだかごめんなさい。
全部私のせいで。

そんな気持ちで自分のパソコンを立ち上げる。
せめて一美に迷惑にならないよう、自分の仕事はちゃんとしよう。

「あのさ、一美って今日予定があったの?」
「もちろんよ。日曜日はデートに決まってるでしょう?」

躊躇なく答える一美はさすがだと思う。

美保の日曜日は大抵恋愛映画を見てダラダラ過ごしているから、デートと聞いて心臓がドクンッと跳ねた。

「そ、そっかぁ。彼氏いい人なの?」