「ひとりかよ!」

激しく突っ込まれたが、死神はすぐに気を取り直して「まぁひとりいれば十分か」と、言い直した。

なんだか友人が少ないと言われた気がしなくもないけれど、事実だから仕方ない。

「そいつに恋愛について助言してもらえ。それを実行しろ」
「はぁ……」

それを実行しろと簡単に言われても、実行することが一番難しいのに。
それでも文句を言うことをできずに美保は頷くだけだったのだった。