わからない。
そもそも好きとかもよくわからない。

ただ、憧れていることは確かかもしれない。
死神に怒られてシュンッと落ち込んでいると盛大なため息をつかれてしまった。

あぁ、私は死んでまで誰かに迷惑をかけている。

そう思うと本当に死にたくなってきてしまって「願いとかないので、もう連れて行ってください」と、涙目になって訴えかけた。

死神はギロリと美保を睨みつけたかと思うと「もう時間を戻して小細工までした。このタイミングでお前を連れて行くわけにもいかなくなったんだ」

「ご、ごめんなさい」
もうあやまることしかできない。

そもそも自分はそんなに悪いことをしただろうかと思うけれど、怒っている人を見ると咄嗟に謝ってしまうのは美保の癖だ。