7日目の朝はいつものアラーム音で目を覚ました。
時刻を確認すると出勤する1時間前だ。

ベッドから上半身を起こすと昨日の名残を感じて赤面する。
狭いベッドの横には身を縮こませた死神が寝息を立てていた。

死神でも眠るんだ。
長いまつげがかすかに揺れているのを見て美保はそんなところに関心する。

この一週間は人生で1番楽しい日々だった。
色々と嫌なこともあったけれど、今なら心からそう思うことができる。

美保は手を伸ばして死神の前髪に触れた。
そして「行ってきます」と、つぶやくように言うと会社へ行くために部屋を出たのだった。