☆☆☆

「うわぁ!」
「ひぃぃ!」

美保が提案してたどり着いた遊園地。

ここは日本一こわいお化け屋敷があると有名だったか入ってみると、本当にあちこちから悲鳴が聞こえてくる。

幽霊役たちの、逃げ惑う声が。
「はははっ! お化け屋敷は実に面白い場所だな!」

死神がセットとして置かれている点滴やベッドを動かしながら言う。

それははたからみれば誰もいないのに勝手に動いているように見えるので、ベッドの下に隠れていた幽霊役の役者さんが悲鳴を上げて逃げていってしまうのだ。

他にも勝手に電球を点滅させたり、役者さんの首筋に息を吹きかけたりしている。