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初めて異性とベッドを共にしたのは死神だなんて……。

部屋の窓に朝日が差込はじめたとき、美保はようやく少しだけ眠ることができた。

「6日目の朝だ」

そんな声が聞こえてきて目を覚ました瞬間、目の前に死神の顔があって美保は飛び起きていた。

ベッドから出てズザザッと音がするくらい距離をとる。
「な、なんでっ……」

「なんでとは、なにがだ?」

一緒に眠ったことなんてなにも思っていないような様子で首をかしげている死神を見るともはやなにも言えなくなる。

死神と人間が寄り添って眠ったなんて、物語の中でも聞いたことがない。
「今日はお前の行きたい場所へ行こう。どこか行きたいところはあるか?」

死神からの提案に美保は少しの間考え込んだ。