「そ、そういえば普段はどうやって寝てるの?」

あの狭いアパートの部屋で美保が眠っているとき、死神がどうしているのか見たことがないことに気がついて質問した。

死神は突然職場に現れたりして神出鬼没だから、身を隠したり煙みたいに消えたりできるのかもしれない。

「普段は天井に張り付いて眠っていた」
「天井?」

以外な返答に目を丸くする。

すると死神は突然フワリと浮き上がったかを思うと、そのまま背中を天井にくっつけるようにして目を閉じてしまった。

「俺に重力は関係ないからな」