心の中はスッキリと晴れ渡り、今こそ連れて行ってもらってもいい気分だ。
きっと後悔はしない。

「それなら。明日と明後日は俺にくれないか」
不意に言われて美保は死神を見つめた。

その表情は真剣そのものだから、きっと本気で言っているんだろう。
「いいよ。私がこんなに清々しい気持ちになれたのは死神のおかげだもんね」

残り二日間を死神にあげたって、悔いはない。
「よし、そうと決まったら今から行動だ」

「え、今から?」

残り2日といじゃなかったのかとツッコミたくなるけれど、この際細かなことは気にしないことにした。

死神のやりたいようにやらせてあげよう。
「さぁ、行くぞ」

立ち上がった死神が手を差し出してくる。
美保はそれを握りしめて立ち上がった。

これからどこへ行くのかな。
そういう質問もなしにして、とにかく楽しもう。