カタカタカタカタッ。

キーボードを叩く音とともに一美のパソコンに表示された文字は『苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい』それが何行にも連なっているからさすがに怖い。

「あ……あ……」
真っ青な一美は腰が抜けてしまったのか、その場から立ち上がることもできない。

そうしている間に悲鳴を聞きつけた裕之がやってきた。
座り込んでいる一美を見てすぐに「どうした!?」と、駆け寄ってくる。

「裕之ぃ~」
よほど怖かったのだろう。

他人のふりをするのも忘れて一美は泣きながら裕之にすがりついた。

裕之は一瞬美保の方を気にしたけれど、すぐに一美へ意識を戻して「大丈夫か?」と、心配そうな声をかけたのだった。