「大丈夫です」と言ったが全然身体に力が入らない、社長は私を抱き上げて「医務室行くぞ、しっかり掴まれ」そう言うと医務室まで運んでくれた。

「廉也、どうしたの?」

「立木が急に真っ青になって倒れたんだ」

社長は私を医務室のベッドに寝かせてくれた。

「大丈夫か」と私の顔を覗き込むと、社長の顔が急接近した。

心臓の鼓動がドキドキして顔が真っ赤になるのを感じた。

「立木、顔が赤いぞ、熱でもあるんじゃないか」

「大丈夫です」

私は早くこの場から離れたくて、ベッドから立ち上がろうとした。

急に目の前が真っ暗になり、床にへたり込んでしまった。

「おい、全然大丈夫じゃないじゃないか、無理すんな」

社長は私を抱えてベッドに寝かせてくれた。

「ちゃんと言う事聞かなきゃ駄目だろう?」

社長はそう言って私の頭をぽんぽんした。

(ヤバイ!ドキドキが止まらない、社長と一緒に居たらドキドキし過ぎて私死んじゃう)

「立木さん貧血だと思うけど、薬飲んで安静にしていれば落ち着くわ」