「プロポーズは受けられないとはっきり言えばいい」
「そうですね」
(どうしよう、龍司さんに「少し時間をちょうだい」って言っちゃって……)
「また来るって言ってたんで、その時伝えればいいですね」
「今、伝えろ、あいつのスマホの番号わかるか?」
「わからないです」
「付き合ってた時どうやって連絡してたんだ?」
「龍司さんがアパートに来てたんです」
「みゆが連絡したい時はどうしてたんだ」
「龍司さんは毎日アパートに来てたので……」
「一緒に住んでたのか?」
「いえ、時々泊まったりはありましたけど……」
廉也さんは明かに不機嫌な表情をしていた。
(自分から聞いてきたのに……)
と、私は拗ねた表情を見せた。
「そうだ、忘れてた」
そう言って廉也は寝室のクローゼットからスカーフを持ってきた。
「これ、あの時みゆが喫茶店に忘れたスカーフ」
みゆはじっとスカーフを見つめた。
このスカーフは龍司にプレゼントされたものだった。
「そうですね」
(どうしよう、龍司さんに「少し時間をちょうだい」って言っちゃって……)
「また来るって言ってたんで、その時伝えればいいですね」
「今、伝えろ、あいつのスマホの番号わかるか?」
「わからないです」
「付き合ってた時どうやって連絡してたんだ?」
「龍司さんがアパートに来てたんです」
「みゆが連絡したい時はどうしてたんだ」
「龍司さんは毎日アパートに来てたので……」
「一緒に住んでたのか?」
「いえ、時々泊まったりはありましたけど……」
廉也さんは明かに不機嫌な表情をしていた。
(自分から聞いてきたのに……)
と、私は拗ねた表情を見せた。
「そうだ、忘れてた」
そう言って廉也は寝室のクローゼットからスカーフを持ってきた。
「これ、あの時みゆが喫茶店に忘れたスカーフ」
みゆはじっとスカーフを見つめた。
このスカーフは龍司にプレゼントされたものだった。