健志のみゆちゃんと呼ぶことに顔を歪めていた。

「いやだわ、北山先生、人妻をみゆちゃんはないんじゃないですか」

「君には関係ないだろ」

健志はひなたに冷たくあたった。

その時ひなたはみゆをライバル視して、睨んでいた。

日本では廉也が浮気したんじゃないかと疑われていることなど、全く気づかず、アメリカで東城氏と契約を進めていた。

「みゆちゃんは元気かな」

「はい、おかげさまで、今日も連れてきたかったんですが、体調が優れない日があり、安定するのに、暫くかかるそうです」

「そうか」

東條氏は残念な様子を露わにした。

高城と共に渡米した廉也は、夜、高城と食事をした。

「みゆちゃんって、人の妻の呼び方はねえだろ」

廉也は酒のピッチが速く、早々に酔いが回っていた。

「社長、そろそろホテルに戻りましょう」

高城が廉也をホテルに連れってって、ベッドに寝かせたときには廉也は爆睡状態だった。

高城はみゆに連絡した。

「高城です、奥さま体調はいかがですか」