健志とひなたは以前恋人関係にあった。

北山総合病院を継ぐのではなく、与那国島の診療所に行くことを選択した健志に着いて行けなくて別れを選択した。

「お元気でしたか」

「ああ」

「頼まれた検査結果出てますよ」

「ありがとう」

ひなたはみゆの姿を見つけた。

「そちらも先生の患者さんですか」

「ああ、与那国島診療所の患者さんだ、東京にくることになって、毎月血液検査をしてもらうように進めた、いつもは姉貴にたのむんだが、今日は俺が」

「そうでしたか、初めまして、夕風ひなたです」

「初めまして、桂木みゆです」

「桂木コーポレーション社長の桂木廉也氏の奥様ですか」

「はい」

「北山先生から、旦那様のことはよく話に出てくるので、存じ上げています」

「そうですか」

（北山先生とは久しぶりっていってたのに、いまだに連絡しているんだ）

「みゆちゃん、ちょっとちくっとするよ」

ひなたはいまだに、健志を忘れられず、ＬＩＮＥで連絡していた。