とくんとくんと胸が高鳴るにつれて、想いが泉から湧き出るようにあふれて。
「藍くん……。我慢、しないで。藍くんの好きにして……」
本音がこぼれて、ほんの少しの静寂がわたしたちの間に降り立つ。
もしかして引かれちゃった……?
そんな不安が込み上げてきた直後、「……くらった」と声が降ってきて顔を上げると、顔を赤くした藍くんがそこにはいて。
「どこで覚えてきたの、そんな殺し文句」
「え?」
「無意識に堕としてくるのやめて」
……こんな藍くん、見たことない。
顔を赤くし、瞳に熱を帯びた藍くんに、胸に鼓動が荒くなる。