「俺の人生とか価値観とか丸ごとひっくり返すくらい、惚れさせられたんだよ、由瑠に。俺の中に入り込んできて、気づいたら手放せなくなってた。初めてほしいと思ったのがお前だった」


信じられなくて、わたしは目を見張ったまま身動きが取れない。


……ねぇ、夢かな。

こんなにも身に余るような嬉しい言葉ばかり藍くんがくれるなんて、こんなの――。


すると、藍くんはわたしを抱きしめる腕に力を込めた。


「わかってる、由瑠には好きな奴がいるって。それでも俺が奪うから。もうお前を手離したくない」


まっすぐにぶつかってくる藍くんの言葉に、心が震えているのがわかる。