突然、飛んできた矢のように一筋の声が割って入ってきた。


え……?

まさか。

なんで……?


震える瞳で振り返る。


そこに立っていたのは、やっぱり。


「藍、くん……」


信じられない。けれど見間違えるはずがない。

藍くんだった。


どうして藍くんが……?


藍くんはおばさんとおじさんを見据えたまま、こちらへ歩み寄ってくる。