「でもどうして急に? あなた、お金を溜めてうちを出たのよね?」 おばさんの声に、心がびくっと震えたのがわかった。 言うか言わないか、一瞬躊躇った。 けれど隠しごとはできなかった。 意を決して、声を絞り出す。 「それが……"特別体質"だってことがわかって……」 「はあ?」 案の定、降ってきたのは拒絶と侮蔑に染まった声だった。