「あれ、これ好きって言ってなかった?」
「うん。良い話だよね。」
私も好きな小説が台本に決まったのは嬉しくて、
どんな小道具が作れそうか、想像を膨らましているうちに話はキャストに向かう。
「じゃあ、配役まで決めちゃうー?」
「はい!王子は皇輝がいいと思う!」
早速名前が上がった女の子たちの推薦に、私は、やっぱりと少し肩を落とした。
否定なんてできないし、落ち込む資格だってないのだけど。
目立つし人気者の彼はきっと目立つ大仕事に嬉しい顔をしているはず。
その顔が、どうしてか見たくなくて、私は振り返ることができなかった。
「俺?」
「うん!絶対皇輝がいいよ!だって前超かっこよかったもん!それで姫は…」
姫は私がやる!
誰もがその言葉を想像したとき、それを遮るように、皇輝が口を開いた。
「姫、妃花がやるなら、いいよ。」
ざわつく教室内。
その驚きの言葉に、一気に視線を集めた私は、引き攣った顔で皇輝の席を振り返った。
優しく微笑む彼に、私は戸惑う。
「わ、私は…」
「うん。良い話だよね。」
私も好きな小説が台本に決まったのは嬉しくて、
どんな小道具が作れそうか、想像を膨らましているうちに話はキャストに向かう。
「じゃあ、配役まで決めちゃうー?」
「はい!王子は皇輝がいいと思う!」
早速名前が上がった女の子たちの推薦に、私は、やっぱりと少し肩を落とした。
否定なんてできないし、落ち込む資格だってないのだけど。
目立つし人気者の彼はきっと目立つ大仕事に嬉しい顔をしているはず。
その顔が、どうしてか見たくなくて、私は振り返ることができなかった。
「俺?」
「うん!絶対皇輝がいいよ!だって前超かっこよかったもん!それで姫は…」
姫は私がやる!
誰もがその言葉を想像したとき、それを遮るように、皇輝が口を開いた。
「姫、妃花がやるなら、いいよ。」
ざわつく教室内。
その驚きの言葉に、一気に視線を集めた私は、引き攣った顔で皇輝の席を振り返った。
優しく微笑む彼に、私は戸惑う。
「わ、私は…」