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王族の住む敷地内に転居を構えてから、頻繁に顔を見せるようになった王子様。


「スイーツを持ってきた。一緒に食べよう」


3人家族には十分すぎる量の、美味しい食べ物を持ってきては、私達に食べさせます。


「いつもこのようなもの本当に良いのですか…?」

「いいんだ、お前、甘いものが好きだろう。幸せそうなお前の顔が見たいんだ」


スイーツも甘いけど、王子様の言葉はもっと甘いのです。


家族の前だというのに、全く気にしない様子でそんな言葉を言う王子様に少女は困ってしまっていました。


「もう…」

恥ずかしさと嬉しさを誤魔化すように、

口いっぱいに頬張ったケーキが、幸せな甘さを感じさせます。

恥ずかしさで引きつっていた頬が、ふんわりと緩み、自然と笑顔が浮かぶ少女。

その様子を、王子様は愛しそうに見つめていました。