そうだ。

先生は生徒1人ひとりを考えてくれる先生だった。

「今は頭痛い?」

「今、は…痛くないけど…気持ち悪い、かも」

「吐き気がする?」

「少し…。」

「ちょっと待ってて。
薬と袋持ってくるから。」

先生はそう言って私を寝かせてから寝室を出た。

「ケホッ、ケホッ、」

今咳をしたら胃液が出てきそうだと思いながら何も考えずにじっと時計を見る。

先生は戻ってきて私の体を起こしてくれてから薬と水を渡す。

「ありがとう」

薬を飲んで、まだ焦点が合わなくてぼーっとしていると先生は私のおでこに手を当てた。

「大丈夫そう?熱はなさそうだけど」