目が覚めると、いつもの天井が目に入ってきた。

「あ、起きた?おはよ。」

そう声をかけてくれた魚島先生は学校で見たスーツ姿ではなく部屋着姿だった。

「…おはよ…?」

ゆっくり起き上がったが、力がうまく入らなくて左側に身体が傾いた。

が、先生が支えてくれて、何とか座った。

時計を見ると19時45分前をさしていて、私は爆睡していたんだと思った。

「大丈夫?とりあえず水分とって」

先生はそう言ってコップを私に渡した。

何とか3ロ飲んで先生にコップを戻すとベッドの横の棚におき、再び私をベッドに戻してくれる。

「…私…数学の時過呼吸なった後どうなったの…?」

「あー、あの後、2年部の先生たちが担架で日向さんを運んでくれて、保健室に行ってからしばらくして過呼吸は良くなったんだけど、ずっと意識戻らなくて。
 それで、みつりに頼んでここまで連れて来てもらったって感じ。
 11時くらいにみつりが学校に迎えに来てくれて、1時まではここにいてくれたらしいんだけど、あいつも仕事あるからさ。
 星川先生とかわって、今は俺がいるってこと。」