謝罪は今度、落ち着いた頃に改めてしにこよう。今は少し混乱していて、とても彼を起こせる状態じゃない。

何より一番は……男の子と対面で話が出来る自信がないから。


「もうすぐ授業も始まっちゃうから……本当にごめんなさい!」


小声で謝罪し、眠る男子生徒に向かって頭を下げる。

その直後に予鈴が聞こえ、あたふたと慌てながら廊下を速足で駆け抜けた。