「ちゃんと、伝えたくて…」 柳の群青色の瞳が、まっすぐこちらをみている。 「あぁ、俺もだ。アンタのことが好きだ。 …とてもな」 私を真似したように言うと、柳は至極美しい顔で微笑んだ。 お互い見つめあって、笑い合う。 柳の美しさに似合わない、このレトロでチープな内装。 なんだか可笑しくて涙が出た。 胸を張って言えるだろう。 これが私の初恋だ。