彼らにしか見せない、柳の新しい一面が新鮮だ。
「あはは…!」
「ほーらお前のせいで笑われた」と唇を尖らす由井くん。
昨日までは、こんなことになるなんて想像がつかなかった。
いままで絵しか描かずに1人でいた私が、
こんな素敵なBARで、男の子2人に挟まれている。
友達みたいなやり取りの間に入れてくすぐったい気持ちだ。
柳と出会ってから、私が知らない気持ちばっかり。
誰かと笑い合ったり、言い合ったり、
人と一緒にいて楽しいと思うこと
私の日常になかったものが、柳のおかげでこんなに簡単に手に入ってしまった。
柳がいるから大丈夫。
と、昨日彼を信じたことにきっと間違いはないだろう。
彼に出会って私の全てが変わった。
無色透明と呼んだ私の日々に、ぽつりぽつりといろんな彩が生まれていく。