「ひまり、見て。あった」
にってイタズラっ子のように笑って見せつけてくる姿は大人びて見える顔立ちとは反対に子供っぽい。
「……よかったね」
わたしは、
わたしは想介が好きだ。
小学生のときくらいから。
いつのまにか好きになってた。
ほとんど毎日お互いの部屋を行き来して、ゲームをしたり漫画を貸しあったり。
向こうは大親友を超えて家族のような存在だと思っていただろうけど。
わたしはずっと大好きだった。
なのに私たちの関係は友達以上恋人未満から変わらず。
昨日、好きな人がいるという噂を聞いて、ほんの少しの期待を持って聞いてみたら案の定。
『……2組の橘さん』
なんて。
……橘さん、かわいいもんなあ。