あれ?



伝えた筈のコインランドリーを通りすぎるまーちゃん。


「まーちゃん?聞いてた?」

「ん?あぁ…もう少しいいか?少し話そうと思って。」



思わずその言葉に構えてしまう。
どんな言葉で私を振るのか、どんな言葉で私から離れていくのか。

そんな事を言われる器は兼ね備えていないよ。


家の周辺の見慣れた道路を走らせて、何台もの対向車のライトを浴びながら、逃げ出したくなるこの時間。



会えて嬉しかった胸のドキドキが…
今度は怖くてドキドキしてしまう。





「…なに?」






赤信号に停まるタイミングで、声が震えてしまいそうな弱々しい声で聞いてみる。

まーちゃんが、フーッと分かりやすくため息をつき、少し困っているような、それでかつ、優しい表情で、

私の顔を見てハッキリ言ったんだ。