「電話…どうしてかけてくれたの?」

「うーん、なんでだろな。」

「……そっか。」


答えはきっとくれないというか、きっと多分…私のことなんて興味も無かったんだろなと勝手に想像して勝手に切なくなる。


「今度はいつ会えるの?」

「…まぁ、いづれな。」



変わらない。

求めていた言葉なんてきっと…ずっと。






段々と近くなる家、もう会うことなんて望めない雰囲気に、助手席側の窓に顔を向ける。


いいんだ、もう、これで…。


見込みないよ、気付けよ私。


いや、気付いてたよ、私。



「あ、ここでいいよ。ありがとね、もう直ぐそこだから停まっていいよ。」



車だから本当にあっという間に着いた家の近くのコインランドリー。
なんだか大した会話もしていない。

溢れかえった愛情が、またサラサラと落ちていく砂時計のように。



傷つくのに疲れたよ。

私まだ、好きな人に振り向いてもらう技術も経験もないから。

だから駄目なんだろな。






そう思っていたのに。