『この子、俺たちの仲間になりたいらしいんだよ』
「そんなわけないだろ。…今どこにいんの」
『ほんとほんと。だって自分から俺たちのとこに来たし。すごくない?シークレット組織って言われてる俺たちの、しかも俺のとこに来たのさ』
見込みありすぎでしょ───と、なんとも楽しそうな笑い声が聞こえてくる。
「今どこにいるかって聞いてるんだよ」
『そんな怒んないでよ。円満にやろうじゃないか』
「あれを見て怒るな?あたま沸いてんの」
目隠しをされて、口にタオルを咥えさせられて、椅子に縛り付けられて。
制服を脱がされかけて泣いている姿。
間違いなく汐華 由季葉だった。
『わかったごめん。さすがに下衆すぎたとは思ってる俺も。1発ヤッてから解放す───』
「どこにいるか答えろっつってんだよッ!!」
『……ひとりで来なよ。こっちは人数揃えててごめんだけど』