「…えっ!?翔ちゃん?」
「……手嶋ちゃん?」
んんん!!?
私何か間違えた事言ったかな??
目の前の田中先輩は、驚いた顔をしているけど、真後ろの新堂先輩の顔は、分からない……。
だってそうじゃん!!
好きって言われた訳じゃないし、からかってるだけって思うし………。
「…くはは、ほんと、翔ちゃんは笑わせてくれるわ」
後ろの新堂先輩の手が緩むと同時に、笑い声が聞こえて、それに続くように田中先輩も笑いだした。
「…あはは、手嶋ちゃんって本当に面白いね」
「な、なんで笑うんですか!?
私は、真剣にですね!!」
「そっか、そっか。ごめんね、俺達が言葉足らずだね」
大きな新堂先輩の手が私の頭に触れる。
「気になるよ、翔ちゃんの事。でも、好きかって聞かれると分からない。だから、知りたいんだ、翔ちゃんの事…」
新堂先輩……。
「俺も、気になる。手嶋ちゃんが…」
田中先輩が、私の手を優しく包み込んでくれる。
田中先輩……。
「だから、教えて翔ちゃんの事…」
「手嶋ちゃんが知りたい…」
夢でも見てるのかな??
イケメン二人が、私を……。
でも、二人から真剣さが伝わってきてこれに答えなくちゃって思った。
なんで、私なのかな?なんて疑問が凄くあった。
なんの取り柄もない、私に………