「大丈夫、手嶋ちゃん?」



「…は、はい、何とか……」




高スピードで坂道を下って終わりって思ったのに、田中先輩のスピードは緩む事なくそのままのスピードで走り続けた。


景色綺麗だった?ってもし聞かれても、早くて見られなかったし、何より目を閉じてたから真っ暗でした。





「ごめんね、手嶋ちゃんいるの忘れてた」



「えっ?わ、忘れた?」



それって、えっ!!!?



「うん、忘れた」



「…あはは」




田中先輩の答えにただ、苦笑いする事しか出来なかった。