「いやね、あのね紗良…」
カチャカチャカチャカチャ…
ノートを見ながら何度もボールペンの芯を出したり入れたりする紗良。
紗良さん、怖いです…。
「紗良?」
「何?翔ちゃん?」
ニコって笑ってるけどいつもの笑顔じゃないよね?紗良さん……。
「新堂先輩と田中先輩は、昨日知り合ってね…」
「それにしては、随分と仲がいいんだな」
ちょ!!!
鳥海先輩黙ってて下さいっ!!
そう思いつつ目でチラッと見るが鳥海先輩は、全くもって気にしていなかった。
「それで助けてもらったって言うか…なんと言うか…」
「惚れたのか?」
「鳥海先輩は、少し黙ってて下さいっ!!」
ついに鳥海先輩にキレてしまった。
だってさ、さっきから話がややこしくなるんだもん…。
てか、私こんな人が好きだったんだ…。