「空、見なよ」


「えっ!!?空ですか!?」


田中先輩に言われるがまま空を見上げた。
空は、雲一つない青空だった。



「空見てるとさ…眠くなる」

「えっ!!?眠くなるんですか?」

「ん、眠くなる…」

「た、田中先輩っ!!」


このままじゃダメだって思った私は、田中先輩の手を振り払って起き上がった。





────ガシッ!




でも立ち上がった私の手を掴まれた。



「…。膝、貸して」


「はぁ!?ちょっ!!」




そのまま田中先輩に手を引かれ無理矢理座る方になり、座るのを確認した田中先輩は、私の膝に頭を乗せた。