手の暖かさに横を見ると新堂先輩が、私の顔を見ていてた。

そして、目が合うと"翔ちゃん、頑張れ"と言ってくれる。



「...」



頑張れ、か...。



再び紗良達に目線を向けた。


やっぱりお似合い...。



そう思うと自然に言葉が溢れ出てきた。




「鳥海先輩っ!
紗良を泣かせたらダメですからね!それと、紗良っ!!何か有ったら私に相談してね!!」



二人に笑顔を向けた。


鳥海先輩の事は、今でも好き。
でも、それと、同じくらい紗良も好きなんだ。


だから...










私は、少しずつ前に進むんだ。