朝、紗良からの幸せ報告聞いてから、なんだか今日は自分をコントロール出来ない。










「‥翔、ちゃん‥」












なんで‥‥



木の陰から紗良の姿が出てきたと思えば、紗良は泣きながら私を見ていた。



「知ってたの‥。翔ちゃんの気持ち‥」

「えっ‥」



衝撃過ぎて言葉が出てこない。


紗良が、知っていた?

私の気持ちを??







「知ってたの‥、だから‥‥っ‥」



泣き崩れる紗良のそばに鳥海先輩が寄り添った。



「‥ごめん、なさい。ごめんな‥‥」



その間もずっと紗良が謝っていて、その背中を鳥海先輩が摩っている。



そんな二人をただずっと黙って見てる事しか出来なかった。




どこから見てもお似合いで、私が入る隙なんて無い。

それに、紗良から奪う勇気なんてそもそも無いと思う。




そんな時、私の右手がギュッと温かいものに包まれる。