一方、屋上では…



「あらら、結構可愛い子だったのに逃がしちゃったな」


そう言いながら立ち去っていく女の子の背中をジッと見ていた。



「要を振る女の子っているんだね」


後ろから声が聞こえ振り向くと、眠そうに欠伸をしながら歩いてくる男の姿。


「あら、はーちゃん起きてたの?」


「うん、まぁ~さっきの女の子に起こされた感じかな」


「はーちゃんが、寝起きいいの珍しいね。」

「確かに、久しぶりに目覚めが良かったかな。でも、さっきの女の子…鳥に泣かされた感じだったよ」


「鳥ちゃんに??
それは、詳しく聞かなきゃダメだね」




二人は顔を合わせ屋上を後にした。