「う……、うぅっ」


一人になった途端、こらえきれない涙が溢れていく。

先生といた時は、そんな事なかったのに。

私、一人だとダメダメじゃん……。


すると、私の泣いてる声が聞こえたのか。

ドア一枚を挟んで、先生の声。


「もうすぐだから、待ってなよ」

「……もうすぐ?」


あぁ、オムライスのことか。

確かに、フライパンがジューって音を立ててる。


「寝られないから、そっちに行ってもいいですか?」

「いいけど。こっちにきたら、遠慮なく手伝ってもらうよ?」

「……それでも、先生のそばがいいんです」


素直に言うと、一拍置いてから先生の声。

「仕方ないね、おいで」と。

先生が自ら、ドアを開けてくれた。