「つらいよぉ……っ」


自分の身の境遇がつらいのに、頭の中がこんがらがって、いつの間にか先生との「不毛な恋」に焦点を当ててしまっていた。

それでも。

先生は「うん」と頷きながら、少しずつ私に近づく。私の肩に、そっと触れる手が優しくて……。

どうしようもない悲しみを先生にぶつける。


「先生のばか、いつも研究研究で、私に構ってくれないっ」

「うん」

「それなのに、いつまで経っても研究は進まないし、どうして私がこうなってるのか、原因だって分からないっ」

「うん」

「私が、私がどんな気持ちで、いつも先生に体を触らせてるか。し、知らないくせにぃ……うわ〜っ」

「うん……、本当にごめんね」


謝ると同時に、先生は私の元へ来た。

そして、いつ冷凍庫から出したか分からないアイスを寄こす。