一方――


ドサッ


「きゃあ!」


保健室に入った途端。

男子に腕を引かれて、そのままベッドに。カーテンを開けた瞬間に押し込まれて、倒された。


「んー!」


私の口を、手でふさぐ男子たち。

そんな二人の目は、私が知っているソレではなくて……何かに憑りつかれたようにギラついていた。


「あーあ、ダメだなぁ。学校でそんなもん振りまいちゃ」

「っ?」


〝そんなもん〟?
私は、何も振りまいてないよ……っ。

なにを言ってるのか分からない!


「翠々香もさ、キツいだろ?」

「楽になろうぜ、な?」


なに。なに? 何を言ってるの?

なんで私は、こんな事に――!