すると、

「…あれ?あんなところに女の子がいんじゃん」
「んー?あ、ホントだー」
「朝早いのにな!大丈夫か?」
「…そんなに気になるなら、声かければ?」
「あっ、たしかに!」
「…」

どんな会話をしていたかはぼーっとしていてわからなかったけど、
どうやらこちらに向かってくる男の人たち
そして、

「なぁなぁ、君、こんな時間になにやってんのー?」
「暗いから危ないよ、早く帰りな」

月明かりでうまく見えなかった顔が、近づくにつれてハッキリとわかってくる
その時、

「…ユリ?」
「ヒナタ、?」

私が彼の名前を呼ぶ声と、彼が私の名前を呼ぶ声が重なった

「…え?」

何が起きたかわかっていない他の男の人たちは、
私とヒナタを交互に見つめながら、呆然としている

「…なんで、ヒナタが?」
「それはこっちのセリフだ…!
 なんで急にいなくなったりしたんだよ、!」

あぁ、ヒナタには言ってなかったっけ

「…仕方がないでしょ、」