『っ…!百合!!!』

…え??

『っ…!エドッ!?お願いっ、しっかりして…!』
『ハァッ、ハアッ…百合、大丈夫、か、?』
『私は、大丈夫…だけど、エドは…』

私の、私のせいで…

『ハァッ、自分を、責めるな…
 これからも、幸せに、生きろ…愛してる』

ッ…!

『いやぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁあッ!?!』

⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺⸺

「ハァッ、ハアッ…」

今のは、夢…
いや、夢じゃない…つい1ヶ月ほど前、私の回りで起きた出来事…
ある事件を思い出してしまった私は、
傍にあった抱き枕を、ギュッと抱きしめた

「っ、エド…」

私は思わず、愛しい人の名前を呼んだ
…ハァ、今一人なのは…嫌だな、

「散歩、しようかな…」

昔から一人でいるのは苦手だったけど、今はもっと苦手で…
私は日本有数の財閥である劔財閥の令嬢
けど、使用人はいない
そして、今はお母さんもお父さんも、国内に出張に行ってしまっている
だから…

「一人、なんだ…」