ちなみにだけど、さっきの公園で皆に会った時は
黒のウィッグを被って、紺のカラコンを着けていたんだ
…家族の前でも一緒
本当は、この姿だったんだけどね
あることがあってから、急に変わっちゃって…
ほんと、困るよ…


「…ユリ、今日はもう休みなさい」

パーティが終わり、お父様はそう言った

「…分かりました。では、これで失礼いたします」
「あ、そうそう…。学校、明日からだからね。
 制服はクローゼットに入ってるわ」
「分かりました」
「あと、俺達は明日の昼に出発する」

…ってことは

「見送りは…」
「気にしなくていい」
「…分かりました。おやすみなさい」
「あぁ、おやすみ」
「おやすみなさい」

最後に一礼して、大広間を後にした
…学校、明日からかぁ
嫌だなぁ…
また、虐められるのかなぁ…

「はぁ、」

部屋に入った瞬間、思わずため息が溢れる

「…エド」

私は抱き枕を抱きしめて、
眠りについた