久しぶりの勤務だったこと、夏鈴の様子が気になったこともあり、無事終われたことに安堵した。

「お疲れ様でした。お客さん対応気を使っていただきありがとうございました。昨日からご迷惑ばかりおかけしてすみません。」
夏鈴の方から声をかけてきた。まさか、話しかけてくるとは思っておらず、びっくりした。

「いえいえ。テキパキ仕事してくれて助かったよ。ありがとう。これからもよろしく。」

「よろしくお願いします。」
そう言って夏鈴が立ち去ろうとした。

「ちょっと待て。本当に1人で大丈夫か。俺は絶対怖がらせるようなことはしない。もし良ければ送っていくよ。」
陸斗はそう言って引き止めた。