寝ても覚めても、いつだって隣には君がいる。
*
「…ら。麗!」
中学からの親友である姫野依茉の声でハッと我に返る。
机の上では、今入れていた紅茶がカップからこぼれ床にまで垂れていた。
「うわ…!ボーとしてた…」
慌てて洗面所からタオルを持ってきて拭いていく。
「麗がボーとするなんて、珍しいね。どうしたの?」
「え、あ、ちょっとびっくりしちゃって…。まさか、依茉ちゃんが結婚するなんて…」
依茉ちゃんとは高校の時に好きな人が被り、結果私の恋が実った形となった。
だけど、気まずくなることなんてなく、それからも順調に友好関係は築けている。
今まで付き合っては別れを繰り返していた依茉ちゃんだったけど、大学生の頃にバイト先で同い年のいい人と出会え、三年近くお付き合いをしていた。
そして、今月籍を入れたそうだ。
「まあそうだよね。私もてっきり麗の方が先に結婚すると思ってたもん」
その言葉にどきりとする私に気づいた様子もなく、依茉ちゃんは手を動かしながら続けた。
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「…ら。麗!」
中学からの親友である姫野依茉の声でハッと我に返る。
机の上では、今入れていた紅茶がカップからこぼれ床にまで垂れていた。
「うわ…!ボーとしてた…」
慌てて洗面所からタオルを持ってきて拭いていく。
「麗がボーとするなんて、珍しいね。どうしたの?」
「え、あ、ちょっとびっくりしちゃって…。まさか、依茉ちゃんが結婚するなんて…」
依茉ちゃんとは高校の時に好きな人が被り、結果私の恋が実った形となった。
だけど、気まずくなることなんてなく、それからも順調に友好関係は築けている。
今まで付き合っては別れを繰り返していた依茉ちゃんだったけど、大学生の頃にバイト先で同い年のいい人と出会え、三年近くお付き合いをしていた。
そして、今月籍を入れたそうだ。
「まあそうだよね。私もてっきり麗の方が先に結婚すると思ってたもん」
その言葉にどきりとする私に気づいた様子もなく、依茉ちゃんは手を動かしながら続けた。