桐ヶ谷くんに新しい好きな人ができたっておかしくないというのに。
今まで一緒にいてくれたのは、離れるタイミングがなくなってしまっただけだからかもしれない。
もう私のことなんて好きじゃないのかもしれない。
「…嫌だ」
気づいたら、桐ヶ谷くんに向かって走っていた。
「…あ、絵梨せんぱ…」
「来て」
「え?」
桐ヶ谷くんの手を掴んで走る。
あらかじめ開けておいた生徒会室に入って、はあはあと切れた息を整える。
「先輩…?どうしたんですか…?」
繋いだままの手をぎゅっと握って、机の上に置いていた正方形の箱を桐ヶ谷くんに差し出す。
「…あげる」
「え?」
「今日はバレンタインでしょ。女子が好きな男子にチョコをあげる日。手作りはさすがにハードルが高くて買ったチョコの詰め合わせなんだけど…」
「…え?」
今まで一緒にいてくれたのは、離れるタイミングがなくなってしまっただけだからかもしれない。
もう私のことなんて好きじゃないのかもしれない。
「…嫌だ」
気づいたら、桐ヶ谷くんに向かって走っていた。
「…あ、絵梨せんぱ…」
「来て」
「え?」
桐ヶ谷くんの手を掴んで走る。
あらかじめ開けておいた生徒会室に入って、はあはあと切れた息を整える。
「先輩…?どうしたんですか…?」
繋いだままの手をぎゅっと握って、机の上に置いていた正方形の箱を桐ヶ谷くんに差し出す。
「…あげる」
「え?」
「今日はバレンタインでしょ。女子が好きな男子にチョコをあげる日。手作りはさすがにハードルが高くて買ったチョコの詰め合わせなんだけど…」
「…え?」