絶対に好きにならないと思っていたのに、気づいたら恋に落ちていた。
*
「絵梨先輩ー!熊谷絵梨先輩ー!?」
今日もやってきた。あの男が。
「えっりせんぱ…」
「うるさい」
生徒会室のドアが開けられる前に扉を開けると、勢いよく男子生徒が飛び込んできた。
それをひょいっとかわす。
「うっわー!」
山積みにされていた空の段ボール箱に、ツンツン頭の男子生徒が突っ込んだ。
「毎日毎日同じことの繰り返しでよく飽きないわね…。それに私のフルネームを大声で叫びながら廊下を走ってくるのもやめてって何度も言ってるでしょ」
「いやー早く会いたくてつい」
彼、桐ヶ谷湊人は一つ年下の後輩だ。
入学式で生徒会長の挨拶をした時に一目惚れをしたとか言って、私に毎日付きまとってくるようになった。
「今日もさらっさらの黒髪、美しいですねー。毎日どうやってケアしてるんです?」
「別に何もしてないって言ってるでしょ。あなたはワックスの量が多すぎるのよ」
*
「絵梨先輩ー!熊谷絵梨先輩ー!?」
今日もやってきた。あの男が。
「えっりせんぱ…」
「うるさい」
生徒会室のドアが開けられる前に扉を開けると、勢いよく男子生徒が飛び込んできた。
それをひょいっとかわす。
「うっわー!」
山積みにされていた空の段ボール箱に、ツンツン頭の男子生徒が突っ込んだ。
「毎日毎日同じことの繰り返しでよく飽きないわね…。それに私のフルネームを大声で叫びながら廊下を走ってくるのもやめてって何度も言ってるでしょ」
「いやー早く会いたくてつい」
彼、桐ヶ谷湊人は一つ年下の後輩だ。
入学式で生徒会長の挨拶をした時に一目惚れをしたとか言って、私に毎日付きまとってくるようになった。
「今日もさらっさらの黒髪、美しいですねー。毎日どうやってケアしてるんです?」
「別に何もしてないって言ってるでしょ。あなたはワックスの量が多すぎるのよ」