「なんか、美夢ちゃん変わったわね」

「……え?」

「初めて七星くんに撮影に連れてこられた時は、カチカチに固まっててホントに自信なさそうにしてたのにね」

美雲さんが優しい口調でそう言って、ふふっと笑った。

確かに、最初は何が何だかわからないくらい、緊張していて。

憧れの皇月先輩が目の前にいるっていうだけでパニックだった。

でも今は、撮影の日が楽しみだって思えるようになった。

それは、皇月先輩や凛ちゃんはもちろん、美雲さんやスウィガのスタッフの方達が、優しく見守ってくれたからだ。

「変われたのは、皆さんのおかげです」

「特に、七星くんのおかげ、かな?」

「えっ!?」

美雲さんの言葉に驚いて思わず大きな声を出すと、

「美夢ちゃんって、ホント素直ね」

美雲さんが笑いながらそう言って、恥ずかしさで顔が熱くなっていく。

「七星くんから美夢ちゃんに伝言」

「伝言?」

「ええ。これがラストミッションだから、気合い入れて来いって」