美奈「あの、どうしてここがわかったんですか?」


風間「あー、美奈ちゃんのクラスに行ったら教えてもらえたんだ♪体調大丈夫??」


風間先輩は、
そう言ってゆっくりとこちらに近づいてくる。


そして、


スルッ



美奈「!」


私の髪の毛をそっと触ると


チュッ…


美奈「え、」


相沢「なっ…!」


その髪にキスを落とした。


風間「無理しちゃだめだよ。体調良くなったら、話してあげるからさ♪わかった?」


そう言って首をかしげる様子は、
まるで無邪気な子犬みたいだ。


美奈「ありがとうございます。」


…ファン、多いだろうな。この人も。

相沢「用事はそれだけですか?それなら、」


グイッ


風間「おっと」

相沢「森永はまだ体調万全じゃないんで、とりあえず離れてください。」


と言って、相沢くんは、風間先輩を私から引き剥がした。


風間「なんだよ~もしかして、、ヤキモチ~??」


相沢「…そんなんじゃないっす。」


風間「ま、とりあえず、今日は戻るね~!またね、美奈ちゃん♪」


美奈「わざわざ、ありがとうございました。」


風間「あー、それと、そこの君、」


相沢「え、」



ボソッ



_____帝には気をつけてね、あの子が大切なら。



相沢「…」



風間「じゃあ、またね~」



風間先輩はそう言って
手をヒラヒラさせながら
爽やかな笑顔で保健室を後にした。


今、先輩、相沢くんに何かを言っていたようにも見えたけど…気のせいかな?


何にせよ、春風みたいな人だな。あの人は。


そんなことを思った。