_______相沢side


爽やかな風が吹き抜ける春のある日。


「…これ落としましたよ。」


俺はあいつと出会った。


______________…


入学式が終わり、2週間が過ぎたある日の昼下がり、
真新しいクラスの浮き足立った空気に疲れた俺は、
授業をサボろうと廊下を歩いていた。


教室にいると、とにかくだるい。


どこ中出身?

ID教えてよ!

かっこいいね!彼女とかいるの?

人の見かけに勝手に興味を持って
バカみたいに同じことばかり聞いてくるやつらに
嫌気がさしていた。



相沢「屋上…でいいか…」