相沢くんの問いに答えるということは
あの日の出来事を話さなければいけない、ということ。

…どうしよう


相沢「…話してくれないのか?」

美奈「…」


相沢くんは親切で、ほかのイケメンな人たちとは

違うってことは分ってる。

だったら…

信じてみてもいいのかな…



今日、あの時相沢くんがいてくれなかったら、
かばってくれなかったら
どうなっていたか分らない。

お礼に、というのはおかしいけれど
かばってくれた人に、自分がおびえていた理由くらい
話すべき、だ。


美奈「…実は…」


__________”うっわ。森永、まじキモイから。
自意識過剰かよ!誰もお前なんか見てねえし。”


”相変わらず、地味だなッ!”



美奈「!___ッ」


…どうして



相沢「…どうした?」


…もう、過去のことなのに…!


美奈「…ッ」


過去の傷が、こんなにも
私を縛り付ける。


美奈「ッ相沢くん…ごめんッ…!」


ダッ_____



相沢「お、おいッ!」


相沢くんが、他の人とは違うって
頭ではわかってるのに…!

あと一歩が踏み出せない。



私はやっぱり


イケメンが嫌い


イケメンが怖い



…自分が、傷つくのが



怖い…



最悪だ…